設計・定着 ・ 約8分
社内AI利用ガイドラインの作り方|最低限決める7項目
ガイドラインがないままAIを配ると、情報の取り扱いが個人任せになります。入力してよい情報の範囲、承認が必要な用途、成果物の確認責任など、最低限決めるべき7項目を、そのまま使える形で示します。
まず結論
ガイドラインは研修の「前」に作ってください。後だと手遅れです
ルールがないまま使い方だけ教えると、入力してよい情報の判断が個人任せになります。最低限決めるべきは入力可否の範囲・禁止事項・成果物の責任・使えるツール・相談窓口の5つ。ここに承認が必要な用途と違反時の扱いを加えた7項目で運用できます。
決めるべき7項目
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 1. 入力してよい情報 | 公開情報、社内の一般文書など、具体的に列挙する |
| 2. 入力してはいけない情報 | 個人情報、顧客の機密情報、未公表の財務情報、認証情報 |
| 3. 使えるツール | 会社が契約したツールを明示。それ以外は原則禁止 |
| 4. 成果物の責任 | 提出者と承認者が負う。AIを使ったことは免責にならない |
| 5. 確認義務 | 数値・固有名詞・法令・出典は必ず一次情報で確認 |
| 6. 承認が必要な用途 | 社外公開物、契約書、人事評価など |
| 7. 相談窓口 | 迷ったときに聞く先を実名で書く |
「禁止」だけを並べたガイドラインは機能しません。 何をしてよいかが書かれていないと、社員は使わなくなるか、隠れて個人アカウントで使います(シャドーAI)。
入力可否の線引き
最も判断が難しい部分です。抽象的に書くと現場で使えません。
| 情報 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 公開済みの自社資料 | 可 | すでに外部に出ている |
| 社内の一般的な業務文書 | 条件つき可 | 個人情報・機密を含まないこと |
| 顧客の氏名・連絡先 | 不可 | 個人情報(法令上の整理) |
| 取引先から受領した資料 | 原則不可 | 秘密保持義務に抵触する可能性 |
| 未公表の決算数値 | 不可 | インサイダー情報の管理 |
| ソースコード | 要確認 | 受託の場合は契約次第 |
作り方の手順
- 自社が扱う情報の種類を洗い出す — 業種によって大きく変わります
- それぞれを可・条件つき可・不可に分類する
- 判断に迷うものは「相談」に分類する — グレーを無理に白黒にしない
- 1枚に収める — 長いガイドラインは読まれません
- 研修の冒頭で全員に配る
ひな形の流用には注意してください。 医療・金融・士業など規制がある業種では、業界固有の要件があります。ひな形をベースにしつつ、自社の情報に合わせて必ず調整してください。
運用のポイント
- 年1回見直す — ツールの仕様も法令の状況も変わります
- 違反を罰則で締めない — 相談しにくくなり、隠れて使われます
- 相談窓口を実名で書く — 「情報システム部」より「〇〇部の△△」のほうが使われます
研修前の準備一式は会社側が準備すること、情報漏洩対策は研修で必ず伝えること、セキュリティの考え方はAIとセキュリティにまとめています。
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よくある質問
この記事に関するよくある質問
AI利用ガイドラインには何を書けばいいですか?
入力してよい情報の範囲、禁止事項、成果物の確認責任、利用できるツール、相談窓口の5点が最低限です。
ガイドラインは研修の前と後どちらで作るべきですか?
研修前です。ルールがない状態で使い方だけ教えると、判断が個人任せになります。
ひな形をそのまま使ってもいいですか?
自社で扱う情報の種類に合わせた調整が必要です。特に顧客情報と個人情報の扱いは業種で大きく変わります。
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